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百三十三歩目 8月8日の雪

2016.8.7[SUN]

私の住んでいる町から関西までの足にJRの在来線をよく使います。

新幹線や近鉄特急などを使えばあっという間の移動で済む距離を、

どうしてわざわざ時間をかけて行くのかと質問される事があります。

   

時間が1分でも惜しいと感じる秒単位で過ごす忙しい人には

なかなか理解いただくことが難しい場合がありますし、

目的地に着くまでの道中をただの移動と考えている人にも

理解し難い行為のように受け取られることがままあります。

  

かといって自分の時間が惜しくない訳ではありません。

ただ少しだけ捉え方と感じ方が独特なのかもしれませんね。

  

「ありえない」という言葉があまり好きではありませんし。

  

    

旅は目的地に着くことが重要なのではなく、その過程における

数々の出会いこそが醍醐味と言っても言い過ぎではないでしょう。

   

旅のマイルールに、移動手段は不便な方を選ぶというものがありますが、

これは移動手段は不便なほど旅が楽しくなることを知っているからです。

   

私にとっては仕事で大阪に行くことにも旅の気分は常にセット。

在来線に乗りながら途中の駅名を耳にするたびに心はポンと飛び出し

流れる車窓の向こう側へビュンビュンと飛んで行ってしまいます。

  

関ヶ原で流れた血の上に私たちの今は存在し

米原は人々が行き交う出会いの要として栄え

京都ではひと口に語りきれない思い出が次々に溢れ

山崎という小さな駅の向こうの静かな森に目を奪われ 

うたた寝から覚めれば懐かしい大阪の喧騒が耳に届く

     

在来線の旅は、どんなに便利で優れた速い特急に乗るよりも

贅沢で至福な時を感じさせてくれる大好きな子に会いにいくようなもの。  

   

何より今もこうして妄想を膨らませてキーボードを叩けますしね。

  

そうそう、

大阪には美味しいものがたくさんありますが、

真夏だからこその「涼」を味わえるところがあります。

大好きな人と一緒に行かれるといいのでは・・・と思うかな。

      

ついでにそうそう、

世界には、こんなに暑い今日も雪が降ってる町があるんですよね。

本当にありえないことってどれくらいあるんでしょう。

  

        

     

旅するココロ

  

旅は、不便なほど楽しい

    

  

  
  

一日一氷 365日のかき氷